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環境、社会、ガバナンス(ESG)投資

エンゲージメント

ガバナンスおよびエンゲージメントの原則
当社グループは、エンゲージメントを、投資家と企業が対話を通じて、お客様にとって長期的かつ持続的なリターンにつながる企業の行動を促す場であると考えています。複数の資産クラスに投資する運用会社として、様々な手法や当社グループの「ガバナンスおよびエンゲージメント原則」が示すアプローチを用い、発行体の資本構造を横断したエンゲージメントを行っています。
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Disruptive Forces
As we have concluded this year’s inaugural advanced proxy vote disclosure initiative, we highlight the importance of advanced vote disclosure, how engagement with portfolio companies is at the core of our investment process and what lies ahead for the next proxy voting season.
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エンゲージメントのケーススタディ
安全衛生
パンデミック下の健康、安全、サステナビリティ

COVID-19の感染者数が急増した当初、当社のアナリストは、従業員の安全衛生やサプライチェーンにおける 労働搾取対策の維持など、投資先企業が主要な懸念事項に対してどのように対処しているかを評価することに取り組みました。

安全衛生に関するデューデリジェンス
職場慣行をめぐる企業の対応への理解を深めるために、当社のある運用チームはビッグデータを活用し、企業の開示内容と、第三者機関が提供する人的資本管理やエンゲージメントの取り組みに対する従業員のフィードバックを照合することによって、経営陣の対応に関する従業員の感情を把握しました。また、こうした外部機関から取得した情報をさらに補完するため、当該運用チームが選定した一部の投資先企業に対し、安全衛生、危険手当、シフトの調整、経済的な問題など、COVID-19関連の質問についてのアンケート調査を実施しました。

その結果、非常に困難な状況にあったにもかかわらず、当社が受け取ったアンケートの回答は、企業が全般的に前向きな行動をとろうとしていることを示唆するものでした。その例として、ある米国の鉄道会社は、危機からの回復局面における人材の定着が重要になると考え、従業員を解雇することなく、勤務時間の調整や追加手当の支給をしたり、ある米国の銀行では、最前線に立ち重要な役割を果たしている従業員に20%の上乗せ賃金を支給したりしたことなどが挙げられます。しかしながら、企業がとった多くの方針では、非正規社員やアルバイトを考慮した議論が欠如していたため、当社は企業に対してこうした問題に関する立場を明らかにするよう促しました。

最前線に立つ従業員の将来を見据える
パンデミックが始まった当初、当社の運用チームは、特に強制労働が報告されている地域で事業を運営する外部サプライヤーに依存していることが多い消費財セクターの企業では、危機によって労働搾取が悪化するのではないかと懸念していました。当該運用チームは、アパレルやフットウエアなどリスクの高い事業分野を持つ企業とのオンライン会議を実施し、コロナ禍による制約がある状況下でサステナブルな生産の実現に向けた企業のコミットメントの理解に努めました。その結果、多数の企業が、サプライヤーにおいて労働者の安全性向上や公正な労働慣行の促進を図る追加措置を迅速に適用していることが判明しました。たとえば、あるグローバルなアスレジャー系アパレル企業は、一時的な混乱はあったものの、可能な限り立会監査を再開し、現地の状況を継続的にモニタリングしています。

調査結果から教訓を学ぶ
喜ばしいことに、当社の多くの投資先企業がコロナ禍における安全衛生の確保やサステナブルなサプライチェーンへのコミットメントを有していることが確認できました。パンデミック下に積極的な労務管理計画を策定するには様々な課題があるものの、従業員との建設的な関係や各種方針が既に確立されている企業は、パンデミック時においても従業員を支援し、混乱を最小限に抑えることができることが分かりました。さらに、当社の運用チームはパンデミック前に同様のテーマを評価していましたが、今回の調査結果が企業が公表している行動指針の信頼性の把握につながり、今後のエンゲージメントに向けた情報として活用することが可能となりました。

環境への影響とリスク
加速する脱石炭

背景:
タレン・エナジー(Talen Energy)は、非上場の公益企業であり、天然ガス、原子力、石炭発電所など、多様な発電資産を有しています。同社は石炭発電の比重が比較的大きいことから、よりクリーンな燃料への移行に取り組んでいました。しかし、同社が資本コストの増加を回避するためには、コミュニケーションの改善および財務リスクの軽減を行い、より早いタイムラインで石炭のエクスポージャー削減に取り組む必要があると、当社は考えました。

視点とプロセス:
当社は、デューデリジェンス(経営陣との定期的な議論、現地訪問、競合他社や専門家、同社のスポンサーとの会談)に基づき、事業運営の改善、機器の改良、発電所の統廃合を行うことにより、同社は環境への影響と潜在的なリスクを軽減することが可能であると判断しました。同時に、同社の財務ポリシーはアグレッシブであり、業界内の変化を乗り切るに当たって、適切な地位を維持できるものではないと判断しました。そのため、複数年にわたる定期的なエンゲージメントを通じて、より保守的な財務戦略を採用し、石炭からの移行に引き続き重点を置くように促すことに努めました。

成果と見通し:
当社の提案に対する経営陣とスポンサーの対応は迅速でした。同社は、より保守的な財務ポリシーを導入し、将来の削減排出量の予想を開示しました。さらに追加措置として、保有する石炭火力発電所すべてを、2025年から2028年にかけて資産ポートフォリオから外すこと、石炭関連訴訟を回避するために、環境保護団体のシエラ・クラブ(Sierra Club)と予備的合意を締結したことを発表し、太陽光発電、風力発電、エネルギー貯蔵を拡大するための投資を増額しました。この移行は、意欲的なタイムラインを設定しているだけでなく、排出量がより少ないエネルギー源を利用できるように、一部の既存施設を(売却ではなく)転換するという点で異例のものでした。また同社は、過去の排出量と安全性に関する統計を提供し、業界カンファレンスに参加したほか、進捗状況についての最新情報を報告するため、アナリスト説明会を継続的に開催することによって透明性を向上させました。

コミュニケーション、業績評価指標、報酬
改革を進める小型株企業

背景:
ユニバー・ソリューションズ(Univar Solutions Inc.)は、世界有数の化学品・原材料販売会社であり、専門的サービスのプロ バイダーです。同社は、2015年まで非上場でしたが、2019年初めに主要な競合企業を買収し、細分化が進んだ業界の中で北米市場で最大規模を誇る企業の一つとなりました。同社は現在、資産の合理化や、顧客やサプライヤーとのつながりを強化するためのデジタル機能を拡充させるプロセスを進めています。当社は、同社への投資を開始するにあたり、買収によるコストシナジーや資産効率の向上に期待を寄せる一方で、コーポレート・ガバナンス上の問題がみられると考えていました。そこで、当社は豊富な知見を活かし、上場から間もない同社に一流企業として適切な体制と行動を示し、導くことが可能であると考えました。

投資の視点とプロセス:
当社は、2019年初めより、同社の経営幹部や主要な独立取締役に対して、様々なガバナンスの課題に関するエンゲージメントを開始しました。対面形式の会合と電話会議を開催し、投資家に対するメッセージの明確化、取締役の定年退職ポリシーの導入、ベストプラクティス実践のための新たな最高財務責任者(CFO)の採用を提案しました。また当社は、前CEOである会長への報酬が過大であると判断し、同社に対する初の議決権行使方針の事前開示(NB Votes)として、報酬委員会における取締役選任に関する議決権行使を保留することで、当社の立場を示すとともに、同判断を同社の年次株主総会に先立って公表しました。最近では、従業員満足度やダイバーシティ&インクルージョン指標に関して、同社のCFOや法務担当者とのコミュニケー ションを開始しています。

成果:
当社が提案した変革の多くは、過去1年間のうちに実現しました。取締役会は、75歳での取締役定年制を導入し、経営幹部を対象としたインセンティブ報酬のクローバック条項(業績悪化や不祥事などで業績連動報酬を会社に強制返還させる仕組み)の強化に加え、CEOと取締役が就任可能な委員会数を削減しました。また同社は、新たなCFOを採用し、当社の助言を受けて投資家向けのプレゼンテーションを刷新しました。2020年10月には、取締役会が新設のガバナンス・企業責任委員会のリーダーを任命し、ダイバーシティ、インクルージョン、環境関連の指標についてさらに多くの目標設定することを計画しています。こうした進展を受けて、当社はユニバー・ソリューションズ社に対する信頼を高めています。

危機下における公正な報酬
従業員を守り、事業目標に沿った報酬の支払い

背景:
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)を取り巻く環境は、社会全体がパンデミックを安全に乗り切ろうとするなかで、消費者、投資家、企業の行動に変化をもたらしました。その影響は、セクターや企業によって異なり、混乱が生じている分野もあれば、需要が加速している分野も存在しています。

当社は、米国の大型会員制スーパーを運営するBJ’sホールセール・クラブ社(BJ's Wholesale Club Holdings, Inc.)が、社会的距離の確保から、家庭での食料品備蓄や食事の増加というトレンドを活用できると考え、パンデミックの初期段階に同社への投資を開始しました。同社は、パンデミック下においても、家庭に価値のあるサービスを提供し、より成長の早いビジネスモデルへの移行に着手することにフォーカスしていました。

投資の視点とプロセス:
当社は、リサーチにおいて、同社に複数のESG関連の課題があることを確認し、これらの改善による価値創造が可能であると考えました。エンゲージメントは当社の運用プロセスにとって非常に重要な要素であり、複数のESG関連のトピックについて同社の経営陣と対話を重ねました。ダイバーシティ、インクルージョン、資本配分などの中期的な目標に配慮しつつ、COVID-19への対応を含めた短期的な課題について議論を深めることを目指しました。こうした対話を通じて、同社が競争力ある立場を確保し、パンデミック下においても回復局面においても耐性を高めることを目標としています。

資本配分については、同社はキャッシュフローの伸びとバランスシートの改善によって、新店舗の開店や株主還元を増加する戦略を取っており、当社もこれを支持しました。COVID-19への対応としては、最前線に立つ従業員の賃金引き上げ、欠勤に関するポリシーの改定、安全性と社会的距離確保に関するポリシーの改善、生鮮食品のフードバンクへの寄付などに取り組みました。また当社は、エクイティ(公平性)・インクルージョン・ダイバーシティ(EID)を推進するために、賃金の平等性や主要業績指標(KPI)をめぐる情報開示の拡充も求めました。EIDは、企業業績、組織の健全性、イノベーションや耐性にプラスの影響をもたらすことが研究によって繰り返し示されており、これらはすべてCOVID-19がもたらした危機から企業が回復する際に大いに必要とされるものです。

成果と見通し:
3年前の上場以来、同社はESG関連の課題において着実な進歩を遂げており、不確実な市場の中で同社の株価上昇を支えてきました。最近みられた進展の例としては、取締役の期差任期制度の廃止を求める(全取締役を毎年選任対象とする)株主提案の支持、サステナビリティ関連情報を開示するウェブサイトの開設、人種差別と暴力に対する立場の表明などが挙げられます。また同社は、サステナビリティ会計基準審議会(SASB)の基準に沿った開示の拡充にも取り組んでいます。

当社は、同社の進捗を引き続きモニタリングするとともに、経営陣に対して、効率的な資本配分と顧客および従業員の安全確保に優先的に取り組むことを促します。BJ’sホールセール社は、困難な時期のみならず、その後においても必要不可欠なサービスを提供しつつ、こうした目標をすぐに達成できると当社は見ています。

資本と報酬
業界再編の牽引役に資本規律をもたらす

背景:
LKQコーポレーション(LKQ Corporation)は、世界最大の自動車部品リサイクル会社であり、当社の長期投資先の一つです。同社は業界再編を積極的に推進し、大幅な成長と競争優位性を享受してきましたが、資本の活用においてやや規律に欠けていました。時間の経過とともに、同社の事業ポートフォリオは肥大化し、期待外れで失望売りされるというパターンから抜け出せなくなりました。しかし、2017年にCEOが退任したことで、同社に対するエンゲージメントの新たな機会が生まれました。

投資の視点とプロセス:
当社は、過去数年間にわたって実施した同社の経営幹部との定期的な会合や電話会議において、重要性が高い問題について質問するとともに、事業慣行の改善方法についての見解を伝えてきました。また、同社の中間管理職、元従業員、競合他社、顧客(および同社の大規模なアクティビスト投資家)の意見にも耳を傾け、同社のガバナンスと事業運営への理解を深めました。こうしたデューデリジェンスに基づき、財務レバレッジの削減、ステークホルダーの利害と一致した役員報酬制度の導入、取締役会の一新とダイバーシティの向上、利益率向上のためのより明確な計画、より規律あるM&A、全般的な資本配分戦略などについて、時間をかけて複数の要請を行いました。

成果と見通し:
当社は、同社の経営陣と協力的かつ建設的な関係を築き、経営陣は当社の提案を前向きに受け入れて います。2017年以降、12名の取締役の交代(新任と退任の合計)と経営陣の強化によって、スキルと視点が広がりました。 2019年に、同社はステークホルダーの利害とのさらなる一致を含め、役員報酬制度と現場レベルのインセンティブ制度を大幅に刷新しました。直近の数四半期は事業運営が改善し、M&A活動が減少したことで、負債比率が低下しています。

同社の事業は、環境におけるサステナビリティの重要性が一段と高まっている社会と深く関連しています。当社は、同社に対するエンゲージメントを継続し、ステークホルダーへの価値提供を目指した戦略的目標の達成を支援してまいります。

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