スチュワードシップ活動方針

原則1
機関投資家は、スチュワードシップ責任を果たすための明確な方針を策定し、これを公表すべきである。

スチュワードシップの策定・公表

ニューバーガー・バーマン株式会社(以下「当社」という)は、責任ある資産運用会社として適切にスチュワードシップ責任を果たすため、2017年5月に改訂された金融庁公表に係る「責任ある機関投資家」の諸原則≪日本版スチュワードシップ・コード≫を受け入れることを表明いたします。

当社は、投資先企業との建設的な「目的を持った対話」(エンゲージメント)や投資先企業に対する議決権行使などを通じて、中長期的な視点から当該企業の企業価値向上やその持続的成長を促し、顧客の中長期的な投資リターンの拡大を図り、また、経済の成長に結びつく資金の適切な供給を通じて、企業の持続的成長と産業の発展に貢献し、もって、社会的使命を帯びた資産運用会社としての責任を果たすため、本方針を策定・公表いたします。

原則2
機関投資家は、スチュワードシップ責任を果たす上で管理すべき利益相反について、明確な方針を策定し、これを公表すべきである。

利益相反管理について

1、利益相反類型の特定と管理の方針

・当社は、従業員が自社株式を保有するプライベート経営の独立系資産運用会社であることから、親会社の経営方針やグループ内の他部門の収益又は外部株主の利益のために、資産運用部門が顧客の利害に一致しない運用を行うことは基本的に想定されません。
・当社グループ従業員とその家族は、顧客とともに当社グループの各種戦略に投資しており、すべてのポートフォリオ・マネージャーは自身が運用する戦略に投資し、かつ、ポートフォリオ・マネージャーの報酬体系はファンドの運用成績に連動していることから、当社グループは真に顧客の利害と同じ立場にあります。
・当社グループは、グローバルな資産運用会社として、多数のファンドを同時に運用することなどから、利益相反が発生する可能性があるため、当社は、利益相反の管理方針を定めて、当該管理方針を適切に運用します。
・当社は、特に問題となりうる潜在的な利益相反及び対処方法について原則として以下のような方針を採用し、個別の事例に応じて適切に利益相反を管理しています。

(利益相反の類型について)
(1)当社グループが顧客資産の投資先企業と取引その他の業務上の関係を有する場合
(2)当社グループ従業員が投資を行っている企業に投資する場合
(3)資産運用を受託する複数の顧客・受益者の利害や意向が対立する場合など

(具体的な利益相反の管理方法について)
(1)情報遮断の措置をとること
(2)顧客ガイドラインや運用プロセスを客観的な手続きに従い実施する等により、恣意性を排除すること
(3)利益相反の状況について開示をすること(又は当該状況での取引等の遂行について同意を得ること)
(4)運用方針・取引条件の変更(一部停止等を含む)
(5)顧客利益を優先するため当社グループ従業員による証券取引を制限することなど

こうした利益相反の管理に当たっては、営業部門から独立した地位にある法務・コンプライアンス部を利益相反管理部門及び法務・コンプライアンス部長を利益相反管理統括者として、利益相反管理について他部署からの指示、影響を受けずに、利益相反取引に該当するか否か、該当する場合の管理方法などを決定するものとします。

2、議決権行使場面における利益相反管理
特に、議決権行使に関して、潜在的な利益相反があると考えられる場合には、その影響を実効的に排除するため、以下の措置を講じます。
当社グループのガバナンス・プロキシー・コミッティは、当社グループとその顧客との間に議決権行使に関連して重大な利益相反があるか否かを判断します。
仮に、当該コミッティにより利益相反があると判断された場合には、以下の措置を検討します。
(1)顧客に対し利益相反状況を開示し、議決権の行使に関して顧客から書面による指示を取得すること
(2)顧客に対し議決権の行使方法を決定する第三者の選任を提案すること
(3)議決権の行使方法を決定する独立の第三者を選任すること、又は
(4)議決権行使助言会社兼行使代理人であるグラス・ルイスが当社グループによって予め策定された議決権行使ガイドラインに従って議決権を行使すること

当社グループの議決権行使ガイドラインと乖離した議決権行使を行うか否かの決定に当たって、ガバナンス・プロキシー・コミッティは、潜在的な利益相反、とりわけ、(1)発行会社との間の重大な顧客関係、(2)ポートフォリオ・マネージャーと発行会社の役員若しくは管理職との間の個人的若しくは事業上の関係、(3)合弁事業の関係、又は、(4)発行会社と当社グループの上級管理職との間の直接的な取引関係を考慮します。

当社グループは、こうしたプロセスが、特定の議決権行使に関して、顧客との間に生じうる重大な利益相反関係の解消のために合理的に構築されたものであると確信しています。

ガバナンス・プロキシー・コミッティは、最高投資責任者やポートフォリオ・マネージャーだけでなく、法務・コンプライアンス部門のシニアメンバーも助言を提供する立場で関与しており、同コミッティで賛否同数となった場合には法務・コンプライアンス部門のシニアメンバーが議決権を行使することが求められます。管理部門の中でも特に公平性・中立性が求められる法務・コンプライアンス部門のシニアメンバーが構成員になるという意味で、同コミッティの中立性の確保が図られています。

原則3
機関投資家は、投資先企業の持続的成長に向けてスチュワードシップ責任を適切に果たすため、当該企業の状況を的確に把握すべきである。

上述の通り、ニューバーガー・バーマンは、リサーチにフォーカスした株式運用戦略を提供しており、投資先企業の状況の把握はニューバーガー・バーマンの投資プロセスの根幹をなすものです。ニューバーガー・バーマンは、株式運用戦略における最適な投資機会を提供するため、投資先企業のリサーチに特化した40名を超えるアナリストによって構成されるリサーチ・グループを設置しています。こうしたアナリストおよび実際に個別の運用を行うポートフォリオ・マネージャーは、綿密な企業リサーチを実施するだけでなく、定期的に投資先企業の経営陣とも面談を行うこととしています。当社では、こうしたリサーチ・プロセスの一環として、各企業のコーポレート・ガバナンスについても検討しています。

投資先企業の状況把握とESGの考慮
1、投資プロセスにおけるESGの考慮
ESGを考慮した評価基準を投資プロセスに組入れることは、長期投資の観点から非常に重要なリターン源泉となり、ESGに関連するリスクやビジネス機会を考慮したプロアクティブな経営戦略を持つ企業は持続的な競争優位性を有していると考えます。
当社グループは、1940年初頭に「ネガティブ・スクリーニング」を開始し、1989年に「社会的責任投資チーム」を設立するなど、ESGを考慮した評価基準をいち早く投資プロセスへ導入してきました。
今日においても、その他の投資概念と同様、ESGファクターは特定の資産クラスや各投資戦略のスタイルに準じた方法として、投資プロセスに組み込まれるべきであるという信念に基づき、ESG課題に取り組み続けています。

当社グループの幅広い投資プラットフォームにおけるESGの取組は、各戦略の資産クラス、投資チーム固有のプロセス及び戦略により、その度合いは様々です。一般的にESGの導入は、財務に与える影響度を考慮して、資産クラス、資本構成、セクター、地理的要因、発行会社の規模や属性、証券の保有期間、その影響力やコントロールの程度及びその他考慮すべき事項に基づいて行われるべきであると考えます。

長期的にESGを投資プロセスに統合する最も効果的な方法は、投資チームがそれぞれの投資プロセスにおいて各資産クラスに係るESGファクターに関する調査・分析結果をその他の要因とともに考慮することであると考えます。このような理由から、ESGワーキンググループが資産クラスレベルにおいて以下概要のESG統合の政策綱領を策定し、各資産クラスに係る証券リサーチアナリストがESG統合の政策綱領に基づき、その業務の中でESGファクターを考慮したリサーチを行っています。

資産クラスレベルにおけるESG統合の政策綱領の概要
•上場株式
ESG特性は、対象となる企業のビジネスモデルや経営陣の優位性を測る上で有効だと考えます。同様に、確固たるコーポレート・ガバナンスは経営陣と株主双方の利益となり、環境に配慮した、社会親和性の高い企業活動は、株価のダウンサイドリスクを回避しながら持続可能な価値を創出するビジネスモデルの特定にも役立つと考えます。

•債券
ESG特性を分析することによって、各発行会社のリスク属性をより深く理解し、従来のクレジット分析を強化することができると考えます。当社グループ独自のクレジット分析フレームワークは、ポートフォリオ・マネージャーが投資機会をより正しく評価できるよう、ボトムアップによるESGリサーチを投資プロセスに統合しています。

•プライベート市場(エクイティ及びデット)
当社グループは、プライベート投資におけるデュー・ディリジェンスにおいて、ESG特性が重要な部分を担うと考えます。ジェネラル・パートナーと共同で特定の案件に投資する際には、自らデュー・ディリジェンスを実施するよう努めます。また、プライベート・エクイティ・ファンドや企業に投資する場合(プライマリー、セカンダリー、又はジェネラル・パートナーへの株式出資)には、ESGファクターも考慮し、リスク管理の質や取組を測る指標として、ジェネラル・パートナーによるESG統合に対するコミットメントや実績を審査します。

2、エンゲージメントにおけるESGの考慮
当社グループは、建設的かつ実用的な方法による企業とのエンゲージメントを重視しており、当社グループの意見や懸念事項を企業経営者に直接伝えます。また、必要に応じて、経営陣及び取締役会への書面による対話を通じ、当社グループの懸案事項、企業へのアクションの提案、取締役候補の指名、株主提案の提出、議決権の反対票の行使など、株主としての権利行使を必要に応じて行います。また、状況に応じて、他の投資家と協働し、共同文書やエンゲージメント活動を行うこともあります。

当社グループは、必要に応じて、すべての投資チーム及び資産クラスにわたり、外部の投資家と協働して、エンゲージメント活動を推進します。同業他社との対話を増やし、ESG関連のレポートやリサーチプロセスを強化等することによって、ESGアプローチの強化及び向上に取り組んでいます。また、他団体と協働して、ESGに対する啓蒙及びより広範なESGの開示を目指すべく活動を行っています。

当社グループは、ESGの取組を体系的に評価しており、ESG評価の導入を明記している運用資産残高の割合、議決権行使の記録及び当社のエンゲージメント活動の評価を行っています。ESGにおける知見の継続的な改善、投資プロセスやリサーチ活動におけるESG組入れの強化、ESGを組み入れたソリューションに対する顧客からの要望に応えることのできるケイパビリティを通して当社のESGアプローチの成功度合いを評価しています。

ESGアプローチへの取組の詳細についてはこちらをご参照ください。
また、当社グループは、「国連責任投資原則(PRI)」に署名しています。

原則4
機関投資家は、投資先企業との建設的な「目的を持った対話」を通じて、投資先企業と認識の共有を図るとともに、問題の改善に努めるべきである。

投資先企業との建設的な目的を持った対話
1、持続的成長を促すことを目的とした対話
当社グループは、エンゲージメントの本質は、長期的で持続可能な収益を創出することを目的とした投資家と投資先企業との間の対話であると考えます。
当社グループは、顧客の最善の利益を守るために信任義務を果たし、かつ、株主価値を創出するためのアプローチの重要な一部として、エンゲージメントを行います。そのエンゲージメントの最も重要な方法の一つが議決権行使であると考えます。

当社グループが行うエンゲージメントについては、ガバナンス・エンゲージメント原則において成文化しています。

エンゲージメントは、投資先企業の状況、対応、議題の種類などに応じて、投資先企業との電話会議、オンサイトヴィジット、投資先企業の経営陣とのミーティング、正式な書面による対話、株主提案権、委任状争奪戦、議決権行使その他の株主としての活動により行われます。

2、コーポレート・ガバナンス・コードの尊重
当社グループは、基本的に、スチュワードシップ・コード及びコーポレート・ガバナンス・コードを支持します。
当社グループが投資先企業の実務に関して、スチュワードシップ・コード及びコーポレート・ガバナンス・コードに合致しない実務を認識した場合には、その点について、建設的な対話を通じて、スチュワードシップ・コード及びコーポレート・ガバナンス・コードの枠組みに沿うように求め、又は、その枠組みに沿わない場合には、「実施しない理由」に関する詳細な説明を求めます。

3、未公表の重要事実の取扱い
当社グループは、エンゲージメントの過程で、未公表の重要事実を極力受領しないよう留意します。仮に、受領した場合であっても、グローバルファームとして、内部者取引の防止に関する適用法令諸規則を遵守し、従業員が未公表の重要情報に基づいて発行会社の有価証券を取引することを禁止するファームの行動規範や米国内外の証券法令諸規則を遵守させることに尽力します。

原則5
機関投資家は、議決権の行使と行使結果の公表について明確な方針を持つとともに、議決権行使の方針については、単に形式的な判断基準に留まるのではなく、投資先企業の持続的成長に資するものとなるよう工夫すべきである。

議決権行使
1、議決権行使方針の策定・公表
当社グループは、議決権行使が投資運用の不可欠な部分であるという理解を前提として、投資運用会社の信任その他の義務にふさわしい思慮と忠誠をもって、議決権行使を行います。

当社グループは、議決権行使に関するガイドラインポリシー及びプロシージャーを有しており、こうした議決権行使ガイドラインは、米国投資顧問法その他適用法令の下における信任義務に従い、かつ顧客の最善の利益に沿った、議決権行使に資すると考えます。議決権行使ガイドラインは、当社グループの投資プロフェッショナルからのインプットにより、新たなコーポレート・ガバナンスに関する問題やテーマを反映することを目的に、年次ベース又は適切なタイミングで更新されます。

2、議決権行使方針の概要
(1)総論
以下において、議決権行使方針の概要を記載します。
これは、様々な業種や状況を一般化した場合に最も顧客の経済的利益に資すると考えられる議決権行使の考え方について記載するものであり、個別事例においてはこれと異なる判断をする場合もあることに留意する必要があります。
当社グループは、議決権行使が顧客の指図に反しない限り、その権限に基づいて、すべての議決権を行使することに努めます。
また、原則として、重要な株主の意見表明や少数株主の保護を支持します。
さらに、会社規模、プロキシーアクセス規定の内容、取締役会の独立性、多様性、経験、在職期間などの要素を考慮して、事案ごとに検証しますが、原則として、プロキシーアクセスに関する提案を支持します。
また、当社グループは、多くの場合、株主総会決議の決議要件として、過半数が適切であると考えます。従って、特別多数を要する決議事項を除外する提案を支持します。
さらに、通常、累積投票制度は好ましくないと考えますが、累積投票制度を支持する場合もあります。例えば、議決権付株式についてクラス分けされており、一の重要な株主が会社を支配している場合、累積投票制度が適している可能性があります。

(2)ESG課題を考慮した議決権行使
当社グループは、ESG課題(環境リスク、社会リスク及びコーポレート・ガバナンス)を考慮して、通常、以下の方針で議決権を行使します。
・環境リスク
当社グループは、すべての発行会社が事業に対する主要な環境リスクを特定できなければならないと考えます。これらのリスクを評価するために投資家が一般的に必要とする資料に比して既存の資料が著しく不足していると判断される場合には、当社グループは、原則として、開示事項の追加を要望する株主の提案を支持します。当社グループは、気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)や米国サステナビリティ会計基準審議会(SASB)などの活動を広く支持しており、発行会社は先進的なベストプラクティスとして、これらの枠組みを取り入れることが推奨されます。当社グループは、取締役に対し、こうした枠組みに精通しており、当該枠組みとリスク評価の関係性について議論できることを期待します。

・社会リスク
当社グループは、投資先企業の事業の安定性、成果及び持続可能性に対しプラス又はマイナスの影響を及ぼす可能性のある関係者とのエンゲージメントを促進します。当社グループが顧客の投資価値を著しく害すると考える問題を特定した場合には、最も建設的にこれらのリスクを軽減するエンゲージメントや株主提案の支持といった一連の行動をとることに努めます。

・コーポレート・ガバナンス
(a)役員選任
当社グループは、投資先企業の取締役として関連する職務経験を有し、適格かつ独立した多様な取締役から取締役会が構成されるべきであり、少なくとも過半数、望ましくは3分の2の独立した取締役から構成される取締役会がガバナンス上必要であると考えます。当社グループは、定期的な役員の交代と合わせて、これらの要素が、投資先企業の業績、株主価値の創出を促進するものと考えます。

当社グループは、原則として、経営陣を役員候補として支持しますが、例えば、取締役会又はその構成員が次に該当する場合には、経営陣候補者に反対票を投じるか、これへの投票を差し控える場合があります。
・経済的に株主の最善の利益に適った行動をとらなかったこと
・独立した監査委員会、報酬委員会、指名委員会を設置しなかったこと
・合理的な理由なく、75%以上の取締役会及び委員会に出席しなかったこと
・多数の株主の支持を受けた重大な株主提案を採用しなかったこと
・独立した議長や筆頭社外取締役を選任しなかったこと、又は、
・株主投票を得ずに、株主権に悪影響を及ぼす定款変更を採用したこと

加えて、当社グループは、取締役会が、伝統的なリスクや抽象的なリスクを評価・理解することができ、複雑な環境下での事業経験があり、最高水準の倫理基準に賛同し(かつ他者にそれを遵守させ)、利害関係者の信頼できる代弁者によって構成されているかを評価します。当社グループは、投資先企業の取締役会に期待される困難かつ慎重な対話には、これらの資質が不可欠であると考えます。

兼任重役制(例えば、複数の会社の取締役会のCEOを兼任する場合)は利益相反を惹起し、当社グループがその取締役選任決議に反対する場合があります。また、財務情報の報告・開示が重大であるがゆえに、当社グループは、CFOが取締役会の構成員となるべきではないと考えるため、CFOに係る取締役選任決議に反対票を投じます。さらに、経済的な持分比率にそぐわない影響力を持った第三者及び株主に取締役会が支配されていないか精査します。

当社グループは、監査委員会、報酬委員会、指名委員会、ガバナンス委員会の構成員の独立性は、極めて重要であり、透明性を促進するものと考えます。従って、主要な委員会の構成員、関係者又はインサイダーに係る取締役選任決議に対して投票を差し控えるか、反対票を投じる可能性があります。

仮に、取締役選任決議に係る候補者について、少なくとも一社の取締役会で芳しくない業績、不適切なリスク管理、会計関連事項その他株主利益に反すると評価されるその他の業務記録が残っている場合には、その取締役選任決議に対し、反対票を投じる可能性があります。

当社グループは、取締役会の構成員が定期的に変更されるべきであると考えますが、その在職期間や退職年齢に関する提案は支持しません。加えて、当社グループは、一般的には、公開会社の管理職は、多くとも二社の公開会社の取締役を兼任するに留めるべきであり、公開会社ではない会社の管理職は五社以下の公開会社の取締役を兼任するに留めるべきであると考えます。

(b)株主提案
当社グループは、通常、以下の株主提案を支持します。
・取締役会の機密指定を解除すること
・累積投票制度を取りやめること
・異議がない場合に過半数の議決により取締役を選任すること
・取締役会議長とCEOのポジションを分けること
・筆頭社外取締役を選任すること
適格な取締役が選任されることの重要性を認識しているため、取締役の注意義務違反に基づく責任追及が留保される限り、取締役に関する補償条項を支持します。

(c)長期的な価値創造のための資本配分
資本に関する議決権行使は、投資先企業は長期的なリスク調整後の株主価値を最大化するために資本を配分すべきであるという当社グループの哲学に基づき行われます。当社グループは、投資先企業がリスク調整後の資本コストを最小化する効率的な資本構造を維持し、過剰なレバレッジや現金の積上げを避け、余剰資本を定期的に株主に還元し、非中核資産及び事業部門については、売却によって株主価値を高めることができる場合は売却/スピンオフすることを推奨します。
当社グループは、大規模な合併、買収、組織再編を含む重要な意思決定が株主投票に諮られる必要があると考えており、個別案件に応じて、株主価値の最大化の観点からすべての提案を評価します。

(d)役員報酬
当社グループは、役員報酬決議は毎年行われるべきと考えます。その際、通常、業界、規模、業績、財政状況、過去の報酬慣行等を踏まえ、役員報酬に関する提案を支持するか否かを個別に判断します。
当社グループは、株主利益に合致した経営のためには、経営陣及び取締役会が投資先企業の重要なエクイティを継続的に保有することが重要であり、インセンティブ報酬は長期的な株主価値の創出に直接関連することが期待されます。
この点、投資先企業の株価の絶対リターンがマイナスである場合、又は、基準の達成に向けて事前に支払いが行われていた場合には、委員会の裁量によって極端に高い役員報酬が決定されることに特に注意します。

当社グループは、報酬プランの評価にあたっては、報酬プランの基準と中長期的な事業戦略の関連性について理解するよう努めます。成功報酬は、過去の最高水準と関連する目標設定についての情報を提供した上で、難易度の高い目標と連動させるべきです。また、役員による近視眼的な対応を防止するため、成功報酬測定の対象期間を十分に長期なものとする必要があると考えます(多くの長期的なインセンティブ・プランについて妥当と考えられる3年間が少なくとも必要)。

当社グループは、顧客の利益にそぐわないと認められる場合や分析のために不十分な情報しか提供されていないと判断する場合には、役員報酬プランに対して反対票を投じます。

損金算入が可能な高額報酬の役員に対する100万ドルを超える役員賞与については、業績と関連しており、かつ株主に承認される必要があると考えます。また、当該役員賞与が損金算入可能である限り、会社及び株主にとって有利であると考えられることから、一般的に、このような役員賞与案に賛成します。しかしながら、開示が不適切である場合、反対票を投じる場合があります。

(e)株式報酬プランの提案
当社グループは、多くの場合経営陣の利益と株主の利益の一致が促進されることから、一般的に、株式報酬プランの採用を支持します。しかしながら、過度なダイリューションを引き起こすプランや過度なコストがかかるプラン及び株主の承認なく株価や株式数を客観的基準に基づかずに決定できるプランについては、反対票を投じる可能性があります。

(f)ストックオプションの交換、条件の事後的変更、権利行使日のバックデート
当社グループは、原則として、ストックオプションの交換や条件の事後的変更に係るプログラムについて反対票を投じますが、交換条項や条件の事後的変更について承認してもよいと考えられる場合もあります。例えば、企業の価値だけでなく、業界全体又はマクロ経済環境も大幅に悪化したような場合には、オプションの交換や条件の事後的変更に係るプログラムが不安定な環境において従業員を引き止めることに資する場合があると考えます。他方、当社グループは、権利行使日のバックデートを伴うオプションや関連する施策については支持しません。

(g)社外取締役報酬プラン
当社グループは、社外取締役については現金及び株式から構成される適正な報酬を受けるべきと考えます。このような社外取締役への株式報酬は、当該取締役と株主の利益を一致させるものと考え、全面的に支持しますが、社外取締役が過度なリスクを取る行動に出ないようにするため、業績連動でない報酬として付与すべきと考えます。

(h)従業員向け株式取得プラン
従業員向け株式取得プランは、従業員の自社株保有を促進するものであり、従業員と株主との結びつきを強化するものです。当社グループは、このようなプランは企業及び株主の利益に資すると考えます。プランの対象となる従業員の範囲が不当に制限されていない限り、従業員向け株式取得プランを支持します。

(i)買収防衛条項(ポイズンピルを含む)
当社グループは、一般的に、ポイズンピルを含む買収防衛策の導入を支持しません。取締役会が買収防衛策を導入しようとする場合には、個別案件に応じてこれらの提案を評価し、こうした買収防衛策が株主の最善の利益に適い、防衛すべき場面に比して相当な手段に留まるものであるか否かを判断します。もし、買収防衛策が株主利益に悪影響を及ぼすものであると判断する場合には、当社グループは、一般的には、ガバナンス委員会の委員、議長、筆頭社外取締役に対し反対の票を投じます。

3、議決権行使助言会社の選任
当社グループは、信任義務の観点から、グラス・ルイスを議決権助言会社兼行使代理人として選任します。
グラス・ルイスは、当社グループが策定した議決権行使ガイドラインに従って、議決権行使の推奨を行い、当社グループは、原則として、グラス・ルイスの推奨に沿って議決権行使を行います。しかしながら、当社グループのポートフォリオ・マネージャーがグラス・ルイスの推奨に反する議決権行使が顧客の最善の利益に資すると判断する場合、ガバナンス・プロキシー・コミッティは、当該ポートフォリオ・マネージャーから提出された議決権行使に係る意見書及び当社グループのエンゲージメントに係る基本理念との整合性等を考慮の上、議決権行使ガイドライン及びグラス・ルイスの推奨に反する議決権行使の可否を判断します。なお、議決権行使代理人や議決権行使助言会社の選任に関わらず、当社グループは、議決権行使に関する最終的な権限を有し責任を負うものとします。

4、議決権行使結果の評価と議決権行使ガイドラインの改訂
当社グループは、議決権行使に関して、効果的で信任義務に適ったトレンドとベストプラクティスを常に把握しており、抽出された議決権行使結果やエンゲージメント事例を定期的に検証した結果、当該トレンドやベストプラクティスに合致するように議決権行使ガイドラインの改訂が適切であると判断する場合には、議決権行使ガイドラインを改訂します。

5、議決権行使結果
当社グループは、UCITSやミューチュアルファンドなどのコミングルファンドに関しては、個別の投資先企業及び議案ごとの議決権行使結果を公表します。他方、セパレートアカウントに関しては、顧客から議決権行使に関する個別具体的な指示がある場合など、特に顧客の利害や期待に反しないよう配慮する必要があるため、顧客の同意を条件として、個別の投資先企業及び議案ごとの議決権行使結果をすべて公表します(なお、現時点では、当社は、日本株式を運用するものではありません)。また、当社グループは、コミングルファンド及びセパレートアカウントに関して、少なくとも一年に一回、議決権行使結果の集計結果に係るレポートを公表します。

上記公表については、こちらをご参照ください。

また、当社グループは、議決権行使の賛否の理由について、投資先企業との間でエンゲージメント活動の一環として、その必要性及び重要性に応じて、説明し議論する機会を持つことを想定しており、中期的には、気候変動リスクやジェンダーダイバーシティなどのいくつかの重要な論点にハイライトして、多数の議決権行使の判断理由をより積極的に説明して参ります。

原則6
機関投資家は、議決権の行使を含め、スチュワードシップ責任をどのように果たしているのかについて、原則として、顧客・受益者に対しても定期的に報告を行うべきである。

スチュワードシップ活動の記録及び実施状況の報告
当社グループは、スチュワードシップ責任を果たすために、特に、スチュワードシップの本質的要素と考えられる、エンゲージメント活動、議決権行使及び利益相反解消措置に関する各活動記録を保存するものとし、これをESGワーキンググループが定期的に分析、評価し、エンゲージメント活動、議決権行使及び利益相反解消措置に焦点を当てて、当社グループによるスチュワードシップ責任の履行状況に関する分析、評価結果を、一年に一度、顧客に対し、報告するものとします。
また、当社グループは、こうしたスチュワードシップに係る活動記録の分析、評価結果に基づき、スチュワードシップ責任をさらに果たすために中長期的に取り組むべきアクションプランを検討して参ります。

原則7
機関投資家は、投資先企業の持続的成長に資するよう、投資先企業やその事業環境等に関する深い理解に基づき、当該企業との対話やスチュワードシップ活動に伴う判断を適切に行うための実力を備えるべきである。

当社グループのコーポレート・ガバナンス
1、ガバナンス・ストラクチャー
当社グループは、以下のようなガバナンス・ストラクチャーを有し、独立性、透明性の高い監督の仕組みを構築しています。
すなわち、当社グループは、企業の運営を統治・監督する取締役会(内2名の取締役は、ニューヨーク証券取引所上場基準によって規定されている社外取締役)に加えて、以下のように、適切な統治機構のため、オペレーティング・コミッティとパートナーシップ・コミッティを、他方、当社グループの業務管理のため、インベストメント・リスク・コミッティとオペレーショナル・リスク・コミッティをそれぞれ有しています。 
・オペレーティング・コミッティ:
 ビジネス部門長、営業のリーダー及び各ミドル・バックオフィスの代表者から構成され、当社グループの日々の業務活動を諮問します。
・パートナーシップ・コミッティ:
 投資及び営業の幹部によって構成され、当社グループの最重要な戦略的意思決定について諮問します。
・インベストメント・リスク・コミッティ:
 リスク管理部門とあらゆる資産クラスを横断するシニア・ポートフォリオ・マネージャーから構成され、投資リスク評価(パフォーマンスとリスクの計量及び管理を含みます)を検討します。
・オペレーショナル・リスク・コミッティ:
 あらゆる内部管理部門及びビジネス・マネジメントの上級管理職から構成され、オペレーション・リスクに焦点を当て、オペレーション・リスク・マネジメント部門によって管理、報告されたリスク評価について審議します。

2、スチュワードシップ担当グループ
当社グループは、以下のように、スチュワードシップ活動を適切に行うため必要な人材、組織を有しています。
(1)ESGグループ
すなわち、当社グループのコーポレート・ガバナンス、エンゲージメント及びスチュワードシップ活動に関する基本方針は当社グループのESGグループが担当しています。同グループは、ESGに関する洞察力に富み豊富な経験を有する専門家から構成され、調査分析に裏付けられた投資の視点を活用し、エンゲージメントとスチュワードシップに関して戦略的な考察を行います。
(2)ガバナンス・プロキシー・コミッティ
当社グループのガバナンス・プロキシー・コミッティは、投資先企業に係るガバナンスと議決権行使に関する社内規程を作成、実行及び改訂する権限を有し、議決権行使について分析し、代理行使を行う外部機関を選任する権限を有します。
当該コミッティは、前述のごとく、最高投資責任者やポートフォリオ・マネージャーだけでなく、法務・コンプライアンス部門のシニアメンバーも関与しており、同コミッティの中立性の確保が図られています。

3、役職員の報酬プラン等
前述の通り、当社は、従業員が自社株式を保有するプライベート経営の独立系資産運用会社であることから、ショートターミズムに陥らず、中長期的な視点から、顧客の利益のためにのみ、その資産を運用します。
さらに、すべてのポートフォリオ・マネージャーは自身が運用する戦略に投資し、かつ、ポートフォリオ・マネージャーの報酬体系はファンドの運用成績に連動していることから、役職員の報酬プランの観点からも、真に顧客の利害と同じ立場にあります。当社グループ従業員とその家族は、顧客とともに当社グループの各種戦略に投資しており、その総額が約30億米ドルとなっていることも、顧客の利害と従業員の利害が一致していることを示しています。

4、従業員の教育・研修体制
当社グループでは、継続的に業界内の新しい慣行について専門教育を行っており、投資プロフェッショナルについては、金融取引業規制機構(FINRA)その他の規制機関が定める継続的な教育要件を満たすことが義務付けられています。また、スチュワードシップ・コードに関する事項を含め、業務に関するすべてのシステム、プロセス、社内規程に関する研修プログラムも随時行っています。
当社グループは、信任義務を果たすため、長年にわたりポートフォリオ運用、リサーチ及びトレーディングの規律あるプロセスやアプローチを確立しており、新入社員は実務の現場において専門分野のトレーニングを受け、業務に必要な知識を学ぶ体制を整備しています。経験豊富なシニア・スタッフから「現場で」直接学ぶことにより、効率的な社内教育と当社グループの投資哲学、使命、規律の徹底を可能としています。また、社内で運用における経験・知識共有を奨励しており、全社員が参加可能な昼食勉強会などを開催することで、各従業員の専門外の分野について学び共有する環境を提供しています。これらの勉強会へ多くの社員が出席しており、当社グループの協調を重んじる文化が反映されています。
さらに、すべての投資プロフェッショナルに米国証券アナリスト協会の研修コース、高等教育及び学位取得、及び/又はその他の活動などの、各自が選択し、最良な方法を通じたスキル向上を奨励しています。

 

以上

ニューバーガー・バーマン株式会社