議決権行使

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スチュワードシップおよびサステナブル投資

当社は資産運用会社としての受託者責任を果たすため、議決権行使に慎重かつ忠実に取り組むべきであると考えています。当社の議決権行使は、お客様の最善の経済的利益を追求することを目的としています。

NB Votes（議決権行使判断の事前開示）を通じて、お客様にとって経済的影響が大きい企業を中心に、株主総会に先立ち当社の議決権行使の判断を公表しています。NB Votesは、9つの重要なガバナンスおよびエンゲージメントの原則に基づいて、財務上重要なトピックを幅広く取り上げています。また、経営陣の提案に対する賛成票と反対票のバランスを考慮しながら、様々な分析やインサイトを公表しています。

NB Votesの5年間を振り返って

当社は、2020年に大手資産運用会社としては初となる議決権行使判断の事前開示であるNBVotesを開始しました。この5年間で500件近くの提案を行い、議決権行使判断における透明性が企業との信頼関係の構築、堅実な企業運営の支援、当社の懸念事項への迅速な対応を促進する上で、影響力があることを実感しました。また、インデックス投資家が引き続き株式保有比率の大部分を占める中で、アクティブなファンダメンタルズ投資家としての当社の役割はこれまで以上に重要性を増しています。この取り組みは、議決権行使判断の開示のみならず、お客様のためのパフォーマンス向上、リスク軽減、価値創出の推進にもつながると考えています。

183

対象企業

120

取締役会に送付した書簡

53%

経営陣の提案に反対票を投じた割合

54%

当社が反対した企業のうち、当社の懸念事項に対応した企業の割合

9つの主要なガバナンスおよびエンゲージメント原則

戦略

投資先企業は、長期的に価値を向上させる戦略を採用、策定、周知すること

株主の権利・平等性の確保

投資先企業は、株主の権利行使における平等性の最大化を追求すること

リスク管理

取締役会は、企業リスクを評価・統制するために、積極的に経営陣と対話すること

インセンティブ

投資先企業は、経営陣・取締役会のインセンティブと長期的な株主目標を連動させること

資本配分

投資先企業は、長期的なリスク調整後の株主価値を最大化するために資本を配分すること

環境問題

投資先企業は、環境に関するリスクと機会が事業運営に与える財務上重要な影響を考慮すること

取締役会の独立性

実効性のある取締役会とは、真の意味で独立性を有すること

透明性とコミュニケーション

投資先企業は、コミュニケーションと情報開示において透明性を確保すること

社会的問題

投資先企業は、従業員、顧客、地域コミュニティ、社会に関するリスクと機会が、事業運営に与える財務的に重要な影響を積極的に評価すること

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エンゲージメントと議決権行使

当社では、エンゲージメントにおける一つの重要な手段として、資産をお預かりしているお客様に代わり、議決権を行使しています。議決権行使は、当社がお客様の最善の利益を保全し、受託者責任を遂行するにあたって不可欠なものであり、また株主価値の創出の観点からも重要な要素です。当社のガバナンスおよび議決権委員会は、議決権行使ポリシーと議決権行使プロセスを監督するとともに、利益相反の回避を確認しています。また当社は、議決権行使における透明性を担保するため、議決権行使のガイドライン、手続きを開示しています。

投票状況

2023年、当社の運用チームは世界各地で開催された5,000件の株主総会で議決権を行使しました。議決権を行使した株主総会では、企業からの提案議案が98%と大半を占め、株主提案は2%でした。反対票を投じた主な議案には、会長と最高経営責任者（CEO）兼任禁止、ガバナンスの改善、財務的に重要な環境・社会・ガバナンス事項の開示強化等が挙げられます。

2023年議決権行使数 – 企業の提案および株主提案